「おい、ボンクラ。」
「はい、なんでしょう?」
「お前はボンクラと言われて悔しくないのか?」
「なぜ悔しがる必要があるのですか?」
「お前は人から見下されているのだよ?そんなことにも気づかないのか?」
「私が見下されているのは、見下す人間がいるからです。ただそれだけではないのですか?」
「ほーう。ということは、お前は人からどんなに馬鹿にされても腹を立てないと言うのだな?」
「はい、自分を曲げてまで人の目を気にすることは、私にとって無利益なことです。私は私。それ以上でもそれ以下でもありません。誰かを傷つけることなく等身大で生きていけることができるのなら、それが、一番素晴らしいことではないでしょうか?無駄に腹を立てることなどありません。」
「ふん、デブのくせに一丁前なこと言いやがって。世の中お前が思っているほど甘くはないんだよ。」
「おい!デブって言うな!!」